もうやっている、と言われてしまうかもしれませんが、声かけや読み聞かせはお子さんの言葉の発達にとても重要です。
ストレスをためずに楽しく続けられるコツをまとめてみました。
■一緒に楽しみながら、声かけと読み聞かせを続けましょう
ご両親の声かけと読み聞かせは、言語能力の発達に重要なことがわかっています。
ただ、お家で実践していてもなかなか言葉が出てこないという切実な声もよくお聞きします。
でも私達は親御さんの根気強い働きかけが実を結び、ある時期に急に言葉があふれてくることをよく経験します。
結果を求める訓練としてではなく、楽しく遊ぶ中で続けていけるのが理想です。
■初めはゆっくり、はっきりと話しかけてあげましょう
コツは、「ゆっくり」「短く」「はっきりとした」声かけを心がけ、年齢にあった絵本を読み聞かせてあげることです。
お子さんの言葉に一言足して返したり、ごっこ遊びの際に人や物の動きをそのまま言葉にして伝えたりする(クマさんがりんごを食べたね、など)様にしていると話す内容に困ることなく、たくさん話しかけられます。
また、お子さんの行動やおしゃべりを少し大げさに褒めてあげることで、うれしい感情と言葉が結びついて記憶されていくでしょう。
他にも、お手伝いの中で言葉の理解、よく噛んで食べることで発音、外で遊ぶことで社会性の発達を促すことができます。
言語能力のバランスの良い発達のためにも、いろんなことを体験させてあげてください。
■時には、専門家の知恵を借りましょう
専門医や言語聴覚士のいる施設、療育センターなどへの受診についてのご相談をよくいただきます。
実際、発達が全体的に遅れていたり、発達のバランスが悪かったりする場合には私達から受診をお勧めすることがあります。
実は相談される方の中には必要のなさそうな方も多いのですが、何かしてあげたいというお気持ちもよく理解できます。
専門の方がどんな評価や働きかけをしているのかを教えてもらうと、ご両親の不安が解消したり、家での声かけの参考にもなったりします。
受診可能な施設に足を運んで見る価値はあるかもしれません。
■それでも大事なのはお家での時間です
でもやっぱりお子さんと一緒にいる時間が長いのは家族の皆さん、そしてお子さんが褒められて一番うれしいのはきっと保護者のあなただと思います。
お家での時間が言葉の発達のために重要であることに変わりはありません。
かわいい我が子とのコミュニケーションを楽しみながら、日々の成長を温かい目で見守ってあげてください。
子育てはストレスがたまるもの。
不安な時には遠慮なく私達に相談してくださいね。
小児科オンラインはこれからもお子さんの発達に関わる問題を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 山田 真平)
・国立成育医療研究センター「改訂版乳幼児健康診査」
・日本小児神経学会「小児神経Q&A」
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